CASE 34 京田辺のコートハウス
新田辺駅のすぐ近くで建築されたK邸は、RC造2階建ての住宅です。駅に近く便利な反面、前面道路の交通量も多く、高い防犯性を得ながら、採光とプライバシーを確保することが課題となりました。そこで採用したのは、建物自体や塀で囲われた中庭を持つ住宅「コートハウス」というスタイルです。ALLが得意としている、外に対して閉じた中庭に十分な光を取り込み、内部空間と中庭を繋ぐ手法です。これにより相反する課題を一気に解決させ、安心して開放的に暮らせる住まいを実現しました。
K邸の大きな特徴の一つに、ブルーグレーの壁・天井と、グレーの床が挙げられます。一見思い切った色遣いは、空間全体に均質な静寂を与え、視覚的なノイズを最小限に抑える効果を生んでいます。また、統一された落ち着いたトーンの中に、効果的に木の持つ温かみを添えられるよう、木材を使用する箇所は入念に検討を重ねました。同時に、間接照明によるコントロールもなされています。木製ルーバーで直線的なリズムを示したり、光の強弱で奥行きを演出したりと、動線上のアイキャッチを意図的に配置することで、移動そのものを心地よい体験へと昇華させています。
もう一つの特徴である、リビング横に設けられたカバードテラスは、心地よい風と光が感じられるアウトダイニングです。深い軒がプライベートな領域を守り、やや緑がかった特注のタイルと木のテーブルが、室内とは違った居心地を創り出しています。人が集まる賑やかな場としての寛ぎはもちろん、光の移ろいを感じる静かな思索の場としても最適です。大開口により内と外の境界を曖昧にすることで、邸宅の暮らしをより豊かに拡張しています。
コロナ禍を機に、住宅に期待される過ごし方が多様化しました。以前は外出先で行っていた食事会やゴルフの練習なども、できれば自宅で安全に楽しみたいという方が増えてきました。K様も同様のご要望をお持ちでしたが、十分ご期待に応えられるポテンシャルを持った建物になったのではないかと思います。
中庭を高い塀で囲うことで周囲の視線を遮り、プライバシーを完全に確保したコートハウス。外部と内部をシームレスにつなぎ、大きな開口からは光と緑が採り込まれる。閉鎖的な外観からは想像できない、開放的でモダンな住空間が広がる。
打ち放しコンクリートと軒裏のチーク羽目板が対比するファサードは、照明に照らされ、街並みに品格と安らぎを添える。ビルトインガレージには4台が収容でき、来客対応としてガレージ前に2台が収まる。2階のコーナーに設けられたL字窓が内部の開放感を予感させる。
木と石が調和する造作洗面化粧台。壁一面に配された鏡が視覚的な奥行きを生む。収納とカウンターがシームレスに繋がるミニマルな構成は、ノイズレスで生活感を感じさせない工夫。収納は引き出しと開き扉を組み合わせ機能性も高い。
深いブルーグレーの壁面が空間を落ち着いたトーンでまとめ、カーブを描く階段や建具の木が温かみを添えるホール。ミニマルなデザインに、寒色と暖色の対比が際立つ構成となっている。和室へと続く廊下はあえて床を一段上げ、ナグリ加工を施したヒノキ材で設えることで「間」を生み出している。
コートハウスの中庭に面して設けられた開口部は、光や景観を内部へと導き、視覚的な広がりと外部との一体感を生み出す。中庭に植えられたシンボルツリーがスポットライトに照らされ、有機的なアクセントを添えている。
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